朝鮮通信使の旅日記(辛基秀)

朝鮮通信使の旅日記―ソウルから江戸 「誠信の道」を訪ねて (PHP新書)
これも「参勤交代」と同じタイミングで買ったんだが、どうもイマイチ。あまり心に残らない感じ。朝鮮通信使を幕府が非常に重視していたこと、民衆にはエキゾチックなイベントとして人気だったこと、進路上の各藩は接待に苦心しながらも、民衆同様に文化交流の場として注目していたこと、といった一般的な事項は実例も踏まえてよく描かれているのだが、おそらく大事件だったろうと思われる朝鮮通信使随員の殺害事件に関して、事件発生に触れていながら顛末が全く書かれておらず、非常なフラストレーション。そういう突発事件についても詳細に触れていくと、朝鮮通信使の全貌もはっきりしていくような気がするんだけれども。わたしがそういう騒ぎが好きなだけですかそうですか。