日本人傭兵イラクで拉致

戦争請負会社民営化される戦争―21世紀の民族紛争と企業武装解除  -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)
家族がほしかった、という言葉が身にしみたり。また、刀槍など専門性の高い武器を鉄砲のように操作の簡単な武器に変えることで専門家による傭兵軍から徴兵制による国民軍に変化したのに、また専門家指向に戻っているのかなあ、と思ったり、いやいやその傾向は今に始まったことではなく、今時徴兵制なんてやってるのは長い国境を抱える大陸国家ぐらいで、日本は既に志願兵制にすることによって軍事部門の専門化を行っているなあ、と考え直したり、しかし今話題となっている戦争請負会社の存在は専門性うんぬんよりも市民の命の値段が高くなっていることによるのだよなあと考えがまとまらなくなったりしてきたので、bewaadさんのところ(http://www.bewaad.com/20050416.html#p02)で紹介されていた「戦争請負会社」でも買ってみることにする。アマゾンで一緒にお勧めされた「民営化される戦争」も買う。とここまで書いてbewaadさんのページを見たら、もう一冊紹介されてるのを見落としとった。「武装解除」も買ってみる。
ところで、この件って刑法で言うところの「私戦」にはあたらないのだろうか。

(私戦予備及び陰謀)
第93条 外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は、3月以上5年以下の禁錮に処する。ただし、自首した者は、その刑を免除する。

第2条から4条で定める、国外犯に適用される罪に含まれないからいいってことか。じゃあ、今回のように英国の戦争請負会社に日本人が雇用されてイラクで戦うのは構わないが、日本においては戦争請負会社は開業できない、ということかな。しかし、他の国にも私戦を裁く規定があってもよさそうだが。あるいは、「戦闘行為ではなくてあくまでも警備」と言い張ればいいのか。戦闘行為と警備の違いって何だ。あと刑法の規定で不思議なのは、「予備及び陰謀」は規定されているんだけれども、「私戦」自体を罰する規定がない気がするところ。